ミ `ー´彡「ヒーターくん、今日はちょっと、頼まれてくれないかい?」

3月、刺すようなコンクリートの冷たさも幾分か和らいできた、そんな日の午後だった。
ネーさんは、何かを机の引き出しに押し込みながら言った。

(,,^Д^)「これは…」

小さなブリキの小箱だった。
表には子供たちに囲まれて、泣きながらオルガンを弾くピエロの絵が描かれている。

ミ `ー´彡「それをね、クマさんに渡して欲しいんだ。」
(,,^Д^)「どうしたんですか?一体…」
ミ `ー´彡「……」

ネーさんは静かに頭をもたげた。

ミ `−´彡「…関東煙竜会の、会長が死んだんだ。」
(,,^Д^)「えんりゅ…」
ミ `−´彡「クマさんが所属してた暴力団さ。
       元々内部抗争の絶えないところでね、会長の満仁垣ヨウゾウが居るからもってたんだよ。
       それが死んでしまったもんだからもうバラバラさ。
       煙竜会は組織として機能を持たなくなってしまった。」
(,,^Д^)「…それって」

ネーさんはコクリと小さく頷き、目を伏せた。

ミ `−´彡「クマさんの忘身刑が近い。
       …おそらく、明日にでも。」






                  【最後の日】









明日、忘刑台へと向かう3番さんから出た、「希望」という言葉が
あまりにも不釣合いで、不似合いで、
ボクは思わず笑ってしまった。

3番さんの煙草は、彼の手の中でゆっくり短くなってゆく
ちりちり、ちりちりと。
まるで、「お前らがどう足掻こうが、何を考えようが、時間は進んでいくんだよ」とでも言っているかのように。

そうして、いつもと同じように、夜が更けてゆく。





















つづく


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